こんにちは、
みなさんはこんな焼き芋を見たことはありますか?
甘~い蜜に包まれて、テカテカと輝く
とっても甘い焼き芋・・・
私は焼き芋が大好きで、日々試行錯誤しながら最高の焼き芋を研究しています。
インターネットで研究論文などを読み漁り、
何度も失敗しながら作り出した。
「蜜がとろける!激甘焼き芋」の作り方を解説します。
今回は最近手に入れた低温コンベクションオーブン「TSF601」を使って、
1台6役の低温コンベクションオーブン「TSF601」を衝動買いしてしまった記事
誰でも作れる方法を紹介したいと思います。
(新しいTSF61Aは色が変更になったのと、上火モードが追加されただけなので、TSF61Aでも可)
芋の温度管理が重要なので、こんな感じの温度計があると確実です。
焼き芋が甘くなる原理
ご存知の方もいると思いますが、さつまいもに含まれている
「βアミラーゼ」という酵素がさつまいものでんぷんを糖に分解することで
焼き芋が甘くなります。
βアミラーゼは糊化(こか)したでんぷんしか分解することができません。
しかし、βアミラーゼは高温になると働かなくなってしまうため、
高すぎる温度で急速にさつまいもを加熱すると、全く甘くない焼き芋になってしまいます。
そのため、ゆっくりとでんぷんが糊化する温度まで加熱して
かつ、βアミラーゼが働く温度帯をキープしなければなりません。
トータルで3時間ほどかけて焼き上げます。
温度管理が重要かつ難しい!
過去、私は自作の温度調節器を使って苦労して焼き芋を作っていました。
しかし、芋の内部温度を基準にして熱源を制御すると、オーバーシュートが激しく
ちょくちょく監視して微調整したり、芋を裏返したりしなくてはならず
さらに、器具の出し入れも面倒なのでなかなか大仕事でした。(;^ω^)
そこで私が目を付けたのが、テスコムの低温コンベクションオーブン「TSF601、TSF61A」です。
TSF601(TSF61A)は設定した温度をしっかりキープしてくれるので、
誰でも比較的簡単にさつまいもの温度を管理することができます。
さつまいもの選び方も重要!
さつまいもは品種や産地によって、甘さやしっとり感、糊化する温度も変わってきます。
甘い蜜がとろける焼き芋を作り出すには、けっこう条件が厳しいので
成功の確率を上げるため、さつまいもの品種も重要です。
今回は品質が安定していて、比較的手に入れやすい私がいつも使っている品種である
茨城県や千葉県など関東近郊の「紅はるか」をお勧めします。
これ以外の品種ですと温度設定なども変わってきてしまうので、
成功確率がガクンと落ちます。
※さつまいもの糊化温度は品種だけでなく、産地の気温によっても変わるらしいです。
私はさつまいもの目新しい品種があれば、なんでも焼き芋にしてきましたが、
甘さにおいて紅はるかを上回る品種に出会ったことがありません。
さらに、大きさも20cm前後の小型の紅はるかがベストです。
なぜなのかわかりませんが、太くて大きい紅はるかを同じ温度設定で焼いても
まずくはないのですが、蜜があまり出てきませんでした。
今回使用する紅はるか、近所のスーパーで3本300円くらいで売ってます。
芋の本数によって温度の上昇率も変わってくるため、
食品に刺して内部温度を測れるタイプの温度計をお持ちでない方は
さつまいもの本数も「4本」に合わせていただくことで、
さらに成功率を上げることができます。
極限まで成功率と甘さを上げる方法
さつまいもは適温で長期間保存することによって、糖度が上がります。
そのため、私はさつまいもを常備しておき2~3週間保存した芋を焼き芋にしています。
ほとんどの場合、買ったばかりの紅はるかでも失敗することはありませんが、
さらにベストを求める方には長期保存した紅はるかを使用することをお勧めします。
保存のさいは新聞紙などにくるみ、10度前後の常温で保存しましょう。
冷蔵庫では結露などの水分が付いて一瞬で腐ってしまいます。
さつまいもは水気厳禁です。ご注意ください。
低温コンベクションオーブンで蜜がとろける焼き芋の作り方
それでは、さっそく作り方の説明に入りたいと思います。
温度計をお持ちでない方は、20cmほどの小型の紅はるか4本で作っていただくと
失敗が少ないと思います。
必要な物
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さつまいもをきれいに洗い、アルミホイルで包む
まずはさつまいもをきれいに洗います。
私は皮ごと食べるので、食器用の中性洗剤を付けたスポンジでしっかり洗い
紅はるかに付いているタールのような汚れは、スプーンなどで削り落とします。
芋の両端もあまりきれいではないので5mmほど切り落とします。
さつまいもをきれいに洗ったら、アルミホイルでさつまいもを包みます。
※アルミホイルで包むことによって水分を適度に保ち、火の通りも良くなります。
水分が逃げないようにアルミホイルでぴっちり包みます。
(初期はホイルの両端を少し開けていましたが、ぴっちり包んだ方が良いようです。)
※温度計をお持ちの方は前もって、金属製の串など鋭利な物で
さつまいもに温度計を差し込むための穴を開けておきます。
生のさつまいもはけっこう固いので温度計をそのまま刺し込もうとすると折れる危険性があります。
下の写真のように、オーブンの庫内にうまく収まるように、斜めに穴を開けます。
高温で糊化温度まで加熱
それでは、いよいよ重要な焼きの段階に入ります。
芋の内部温度を85~90℃までゆっくりと上昇させます。
芋の準備が整ったらTSF601の中に均等に並べて
高温のコンベクションモード、230℃で60分加熱します。
小型の紅はるか4本焼きの場合、この段階で内部温度が86℃辺りまで上がると思います。
※温度計を使っている場合は85℃以上になった時点で次の段階に移ります。
高温コンベクションモードで加熱後、芋の中心部に串を刺して糊化の具合を確認します。
※串がスムーズに入っていかない場合、加熱時間を10分ずつ追加して
串が容易に刺せるくらいの硬さになるまで、加熱します。
さつまいもの温度を2時間キープ
さつまいもが良い感じに糊化したら、βアミラーゼに働いてもらうため
芋の内部温度を85~90℃にキープします。
高温コンベクションモード180℃で60分加熱
※この段階で蜜がジュクジュク煮える音や、
「キュー」という蜜が染み出てくる音が聞こえてきます。
その後、さらに高温コンベクションモード160℃で60分加熱して完成です。
※残念ながらこの時点で蜜が表面に出てこなかった場合は失敗の可能性が高いです。
失敗する原因としては、そもそも芋の質が良くなかった場合や
糊化が不十分だった場合などがあります。
ついに完成
※芋をオーブンから取り出す時は軍手などをして火傷に十分注意してください。
アルミホイルを開けたら、丹精込めて焼き上げた芋達が
黄金色の蜜に包まれているはずです。(^ω^)
芋の個体差なのか、オーブンの火力にムラがあるのかわかりませんが
蜜の出かたにはバラつきがあります。
が蜜が出ていない芋も十分な甘さがあると思います。
この焼き芋の欠点はコゲによる香ばしさが弱いことと、
糊化をさせ過ぎると、芋の食感が柔らかくなりすぎてしまうことです。
そういう時は最初の230℃で加熱する時間を短くしてみたり、
2番目の180℃で60分を160℃にしてみたり、色々試行錯誤してみてください。
また、その日のうちに食べきれない焼き芋は、ラップに包んで冷凍しておけば
レンジで温めていつでも食べることができますよ。(^ω^)
低温コンベクションオーブンで蜜がとろける焼き芋の作り方まとめ
作り方をまとめると
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ちょっと時間はかかりますが、TSF601が温度を調節してくれるので、
放置するだけで作れるのは本当に楽です。(^ω^)
大成功すると砂糖で煮詰めたのか!ってくらい甘くなります。(;^ω^)
ぜひともお試しください。
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