2020年1月11日土曜日の21時から
「世界ふしぎ発見!」でスペインのアンダルシア、
アルメリア県にある町「プルピ」のクリスタル洞窟「プルピ晶洞」が紹介されます。
クリスタル洞窟といえばメキシコのチワワ州のナイカ鉱山に世界一大きなものがあります。
が一般人は入れません。(;^ω^)
今回のスペインのクリスタル洞窟は1999年に発見され、2019年8月からなんと一般公開されています。
アンダルシア方面に旅行に行った際は、立ち寄ってみると良いかもしれませんね。
今回気になったのは場所や行き方よりも、
クリスタル洞窟はどうやって出来たのか?ということです。
調べてみると、どうやら「オストヴァルト熟成(成長)」
という現象が主な原因らしいのですが、
どの説明を読んでも「科学者か!」って突っ込みが入るくらい
わかりづらいのです。
そこで、知識欲そこそこ強めの私が
だれでも理解できるように
「オストヴァルト熟成(成長)」を
身近なもので!
wikiよりもわかりやすく!
小学生のみんなでもたぶんわかるように!!
(しつこい)
わかりやすく説明したいと思います。
クリスタル洞窟は何でできているの?
スペイン、メキシコともにクリスタル洞窟のクリスタルは「無水石こう」(硬石こう)と言われている石こうの一種でできています。
美術室に置いてある石こう像や、骨折したときに付けるギプスなどは「二水石こう」と呼ばれる種類です。
石こうの主成分は硫酸カルシウムと水です。
- 水分子を2つ持つ硫酸カルシウムの結晶を「二水石こう」
- 水分子を1/2持つ硫酸カルシウムの結晶を「半水石膏」
- 水分子を持たない硫酸カルシウムの結晶を「無水石こう」といいます。
なんか難しいようでわかりやすい名前ですね?(;^ω^)
石こうは爪でこすると傷がつくくらい柔らかい鉱石です。
ふつう大理石とか身近にある石って触るとヒンヤリしてますよね?
しかし、石こうは断熱性がそこそこ高いらしく
ヒンヤリがありません。
また、住宅の防火といえば「石こうボード」というくらい
防火性能が高いんです。
石こうボードに使われる石こうは水分子を2つ持っている「二水石こう」です。
見た目は白くて柔らかい石なのに、水を内部に持っているので
火にさらされても、石こう内部の水分子が蒸発して、温度が中々上がりません。
だから中々発火温度まで到達せず、燃えにくいのです。
オストヴァルト熟成を身近なものでわかりやすく説明!
みなさんご存知の砂糖、色々な種類がありますよね?
グラニュー糖、ザラメ、氷砂糖など
これらは全て砂糖の結晶です。
しかも1番大きな砂糖の結晶「氷砂糖」はクリスタル洞窟のクリスタルと同じ
「オストヴァルト熟成」で作られます。
まず結晶はどうやってできるのか?
砂糖って水に溶かしていくと、いずれ濃い砂糖水になってそれ以上溶けなくなります。
しかし、水の温度を上げるとさらに多くの砂糖を溶かすことができるのは知っていますよね?
水の温度を上げて大量に砂糖を溶かした後、砂糖水の温度が下がるとどうなると思いますか?
当然水の温度が下がると水に溶け込める砂糖の量は少なくなってしまうので、
溶けていた砂糖が元の個体に戻ります。
この時にできるのが、砂糖の結晶です。
結晶は大きくなる習性がある!?
また、結晶ができる時の習性として、
水に溶け込めなくなった砂糖の分子は、なるべく大きいサイズの結晶に集まって固まります。
まずはこのことを覚えておいてくださいね。
大きい結晶と小さい結晶、どっちが早く溶ける?
ちょっと考えてみてください、小さなグラニュー糖と大きな氷砂糖、
どっちが水に早く溶けると思いますか?
答えは簡単、小さければ小さいほどすぐに溶けてしまいますね。
グラニュー糖を一粒、口の中に入れたら1秒かからずに溶けて無くなってしまいますよね。
反対に氷砂糖は溶けるのにかなり長時間かかるので、たぶん途中で噛み砕いてしまうでしょう(;^ω^)
そして結晶はどんどん育っていく!
以上のことをふまえて、
高い濃度の砂糖水を冷ますと小さい結晶が出来ます。
その中に少しでも大きな結晶があると、そこにどんどん砂糖の分子がくっついていき、大きな結晶と
その結晶にくっつけなかった小さな結晶ができます。
その後、砂糖水の温度を再び上げると、小さい結晶から溶けて無くなってしまい、大きな結晶が残ります。
そして再び砂糖水の温度を下げると、溶けなかった大きな結晶に溶けた砂糖の分子がくっつき、
大きな結晶はさらに大きくなっていきます。
上記を繰り返すことによって、結晶はどんどん大きくなっていきます。
そうして作られるのが大きな砂糖の結晶「氷砂糖」です。
クリスタル洞窟の場合はとてつもない年月をかけて
「硫酸カルシウム」が溶けたり結晶化したりして作られたと考えられています。
また、物質が溶けている水の温度の降下スピードが遅ければ遅いほど、
小さい結晶ができにくく、大きな結晶になりやすいそうです。
クリスタル洞窟はどうやって作られたのか?まとめ
- クリスタル洞窟は「石こう」で出来ている。
- クリスタルは「氷砂糖」と同じ現象で作られた。
いかがだったでしょうか?
私なりに「オストヴァルト熟成」の資料を何度も読み
なるべくわかりやすく解説してみました。
たぶんwikiよりかは、わかりやすくできたのではないでしょうか?(;^ω^)


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