元コーヒー屋で「コーヒーインストラクター2級」の資格をもつ私がお送りする。
コーヒー自家焙煎の基本シリーズです。
全部読み終えたとき、あなたはプロ顔負けのコーヒー豆を焙煎できるようになっているかもしれません。(^ω^)
さて、今回はコーヒー自家焙煎において思い浮かぶであろう、細かい疑問点について私なりに解説していきたいと思います。
コーヒー自家焙煎の疑問に元プロが答えます。
コーヒーの好みは人それぞれであり、コーヒー焙煎に正解はありません。
なので、いろいろな意見の中の一つとして読んでみてください。
焙煎したコーヒー豆の表面にハゲができるんだけどなぜ?
焙煎したコーヒー豆の表面が丸くはがれていることがあります。
これは、長時間焙煎したことによってコーヒー豆の組織がもろくなり、ハゼなどの衝撃によって丸くはがれます。
ブラジル産などのやわらかいコーヒー豆で起こりやすいです。
トータル15分ほどの短時間焙煎ではほとんど見られませんが、このハゲは味にはほぼ影響しないので気にすることはありません。
長時間焙煎の味が好きなのに、ハゲを気にして短時間焙煎にするのは本末転倒です。
コーヒー豆の表面に油が浮くのはなぜ?良くないの?
理由は2つあります。
コーヒー豆に含まれている油分量はさまざまですが、焙煎時の温度上昇が早いと油が浮きやすくなります。
強火で短時間焙煎すると2ハゼ以降からすぐに油が浮いてきます。
逆に同じ豆でも、弱火で長時間焙煎するとあまり油は浮いてきません。
これもハゲと同じであまり気にすることはありません。油の有無よりもコーヒーの味に注目するべきです。
もう一つの理由はコーヒー豆が焙煎してから時間がたっている場合です。
買った焙煎豆が、浅煎りなのに油が浮いていたらとんでもなく古くてまずい可能性があります。
自家焙煎する方はあまり気にすることはありませんが、お店で焙煎豆を買う人は要注意です。
焙煎した直後よりも2日目の方がおいしいんだけど?
これはほとんどの人が感じることです。
表現方法はさまざまですが、「熟成」や「味が落ち着く」などといわれています。
「焙煎後もコーヒー豆の中で化学変化が続いていて、香りや味の成分が変化している」といった意見や
「焙煎で発生したガスがほどよく抜けて、味が落ち着く」などといったことが言われています。
焙煎したコーヒー豆が煙臭いんだけど?
基本的に「焙煎段階で煙のにおいがコーヒー豆に付着することは無い」と言われています。
したがって、排気不足によってコーヒー豆が煙臭くなることは無いと思うし、私も経験がありません。
なので、考えられる原因は2つです。
- 深煎りするとコーヒー豆本来の香りは失われていき、焙煎臭が強くなります。
この焙煎臭を「煙臭い」と感じている? - もう一つ、これは私も経験があるのですが、排気過多によってコーヒー豆の味と香りが抜けてしまい、煙のような臭いだけが残る
予想としては後者が多いような気がします。
コーヒー焙煎においては排気不足よりも、排気過多によって生じる不具合が多いです。
なので、焙煎機のダンパーを全閉にして豆の投入口からの自然排気で焙煎するプロの方もいます。
コーヒー豆が渋い!えぐみを感じる!なぜ?
これも考えられる理由は2つです。
- 10~15分以内で終わる短時間焙煎の場合、見た目や香りは問題なくみえても鋭い酸味や渋味、えぐみが出やすいです。
これは「豆の内側に火が通っていない」や「水分が多く残ってしまうと嫌な味がでる」など諸説ありますが、真実はわかりません。
- そもそも生豆の品質に問題がある
コマーシャルコーヒーなどの安い豆は、たまにとんでもなくマズイものがあります。
私もブラジルのサントスだったかを買ったときに遭遇した覚えがあります。
安い豆でもおいしい物はありますが、必ず少量だけ買って試してから大量購入するようにしましょう。
生豆は洗ってから焙煎した方が良いの?
過去に数回、生豆を洗ってから焙煎したことがありますが「これは?!」と思うほどの違いは感じられませんでした。
なので、手間ほどの利点はないと思います。
大事なのはご自分で試してみて、洗うだけの価値があると思えば洗えばよいと思います。
私は「洗う価値は無い」と判断したので洗っていません。
コーヒー自家焙煎の疑問に元プロが答えます。まとめ
いかがだったでしょうか?
少しでもお悩み解決の助けになっていれば幸いです。
私も昔は温度やら焙煎時間などめちゃくちゃ気にして実験していましたが、今気にしているのはハゼの時間と排気過多ぐらいです。
年々シンプルになってきています。(^ω^)
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